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教材について

みんなにつたえたいベトナムのむかしばなし

 この絵本を作成する企画は兵庫県と大阪府にあるベトナム母語教室で講師やコーディネーターを務めてきた人たちによってスタートしました。
ベトナム母語教室では通常、文字の綴りから教え始めます。毎週1回、1時間だけの勉強では、文字の綴り方を勉強するだけで何年もかかってしまい、昔話などを読むレベルに到達しないままに、中学校に上がって部活動が忙しくなって教室に来られなくなったり、綴りの勉強だけで挫折して来なくなったりするケースがたくさん見られました。文字が読めるようになってから昔話を読むのでは時間がかかりすぎる、ベトナム昔話の世界への入り口がベトナム語でなくてもいいのではないか、どの言葉を通してでも子どもたちとひとつの物語を共有できればいい、という思いからこの絵本を作ることを思いたちました。
昔話には、その国や地域の歴史や文化、習慣、気候、人の思いなどが詰まっています。この絵本を読めば、以前と比べてちょっとだけベトナムについてものしりになることでしょう。また、読んだことで、ベトナムについて興味をもった人がいたらとてもうれしく思います。
この絵本は5つの話で構成されています。「山の精・水の精」はベトナムにおいて台風や洪水の多いわけをユーモラスに説明しています。「すいかのお話」は南部の旧正月のお飾りとしても愛されているすいかが人々に食べられるようになった由来のお話です。「バインチュンとバインヤイのお話」は旧正月には無くてはならないバインチュン(ちまき)が生まれた由来を教えてくれます。「ラック・ロン・クアン王子とオー・コー姫」は、海の守り神である龍と山の守り神である仙人の子孫の間に生まれたのがベトナム人の祖先だという奇想天外ですが、多くのベトナム人に信じられている話です。そして、伝統的な結婚式の結納品としてなくてはならないキンマの葉とビンローの実はなぜ石灰とセットで愛好されるようになったのか教えてくれるのが「チャウとカウのお話」です。
無数にあるベトナムの昔話の中でもこれは伝えたいという5つのストーリーを選び、すでに出版されている絵本を参考に、在日ベトナム人の子どもたちに読み聞かせをしたときに理解しやすい文章を目指してリライトしました。さらに、ベトナム語、日本語での朗読の音声も収録しました。絵本の内容、音声はこのウェブサイトでダウンロードすることができます。
この絵本を通して在日ベトナム人の親子たちはもちろんのこと、読んだ人みんなが同じ物語の世界を共有できるよう願っています。最後に、その願いに賛同して絵本の製作に関わってくださった方たちに心から感謝します。
 
作成者一同

ベトナムの恋のむかしばなし

この本は、2010年3月に兵庫県国際交流協会が発行した『みんなにつたえたいベトナムのむかしばなし』に続く第2弾として作成されました。本作のテーマは「恋」です。ベトナムで古くから言い伝えられている昔話の中で男女の恋や愛にまつわるストーリーを3つ、リライトして紹介しています。第1話の「漁師の恋わずらい」は、タイトルの通り、若い漁師が美しい姫にひとめぼれをして片思いの恋に悩み、悲惨な最期を遂げてしまう物語です。第2話の「夫を待ち続けて石になった妻」も、出征したきり帰ってこなくなった夫を山の上で待ち続け、とうとう大きな石に変わってしまったという女性のお話です。第3話「金亀神の大弓」は、国と国の争いに巻き込まれ、やはり悲しい最期を迎えてしまう若い夫婦のお話です。

お気づきのように、どれもハッピーエンドとは言えないお話ばかりです。実は今回、ロマンチックなベトナムの昔話を紹介したいと思い、自分たちで探したり、周りの人たちに聞いたりした結果、これらの物語に辿りつきました。

ベトナムのことわざに「9人いれば10の考え」(人間の考え方や感じ方は十人十色という意味)ということばがあるように、これらの物語を読んでロマンチックだとは感じない人もいるかもしれませんが、はかなさや物悲しさを多少なりとも感じ取っていただけるのではないでしょうか。このはかなくて悲しいけれど、なぜか愛おしいベトナムの昔話の世界を皆さんと分かち合えることを幸せに思います。そして、この本が皆さんにとってベトナムの歴史や文化への関心を深めるきっかけとなれば、これほどうれしいことはありません。

平成23年3月
作成者一同


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