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更新日:2026年3月3日

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写真展「阪神・淡路大震災被災児童ポーランド招待の記録」を開催しました!(2026年2月3日~2月13日)

 日本ポーランド協会関西センターとの共催で、2月3日~2月13日に「阪神・淡路大震災被災児童ポーランド招待の記録―シベリア孤児救済から75年、ポーランドからの「恩返し」―」をひょうご国際プラザ交流ギャラリーにて開催し、8日間で138名の方にご来場いただきました。また、2月6日には「被災児童はポーランドで何を見て、なにを感じたか―100年続く両国の友好の歴史とこれから―」と題したセミナーを開催し、51名の方にご参加いただきました。

 ポーランドが、阪神・淡路大震災の被災児童たちの傷ついた心を癒そうと、震災からわずか半年後の1995年7月に28名、また翌年にも30名の子ども達を3週間にわたって受入れた招待事業を、皆さんはご存知でしょうか?

 1995年頃のポーランドは今日とは異なり、決して豊かで安定した国ではありませんでした。社会主義から体制変換をしたばかりで政治は不安定、失業率は約15%と高く、治安の悪化でスーパーの窓には鉄格子がはめられていた時代で、人々の間には不安と緊張感が漂っていました。そのような状況下、受入れ事業が短期間で実現した背景には、当時在日ポーランド大使館に勤務していたスタ二スワフ・フィリペック氏の熱い想いと、それに共鳴した"日本への恩返し"の気持ちを持つ多くのポーランドの人々の存在があったと考えられています。

 "日本への恩返し"とは――それは、約100年前の1920年、1922年に敦賀・東京・関西で行われたシベリアのポーランド孤児救済事業に遡ります。ロシア革命による内戦等で、多くのポーランド人が難民となり、飢えと寒さに苦しみながら悲惨な状態でシベリアに暮らしていました。何とか子ども達だけでも祖国に帰したいとの要請を受け、日本赤十字社などが中心となり救出を行いました。孤児たちは日本で手厚い保護を受け、1920年から東京で滞在した375名に続いて、1922年には390人が神戸港から祖国への帰路につきました。これは、日本にとっては初めての組織的な難民救済事業であり、1918年に独立を回復したばかりのポーランドにとって大きな意味をもつ出来事でした。

 当時救出されたシベリア孤児たちは、日本で受けた恩を子や孫に語り継ぎ、それがポーランド人の日本へ対する特別な親しみの感情へと繋がっているのではないかと、日本ポーランド協会関西センター代表の藤井和夫さんは話されます。

 震災発生から2日後、「何か役に立ちたい」とフィリペック氏が呼び掛け、被災児童招待事業は動き出しました。選考プロセス等の詳細は現時点では不明な部分もありますが、約6か月という短期間に小学校4年生から中学3年生の児童28名が選ばれました。現地での滞在費は、受入れを申し出たニェポウォミツェ市が全額負担し、航空券代はLOTポーランド航空が協力。不足分は寄付やチャリティコンサートの開催、翌年の派遣ではさらにポーランド画家の絵画作品の販売等により調達されました。

 2月6日のセミナーは、藤井和夫代表に加え、当時招待された岡﨑拓さん、永井隼人さん、松田裕さんがご登壇。招待児童だった皆さんは、当時、自宅の全壊判定がなされていました。招待旅行の思い出を振り返り、「初めての海外で緊張していた」「現地の同世代の子ども達と、言葉が通じないなか、サッカーをしたり自然の中で遊んで楽しかった」「滞在中、震災について聞かれることはなかった」 などのエピソードが紹介されました。

 最後には皆さん口を揃えて、フィリペックさんへ感謝の言葉を述べられていました。永井さんは、「草の根レベルの交流ができるのは、フィリペックさんのような方がいるお陰。子ども達に笑顔を取り戻そうとする活動が当時あったことを、誰かが伝えていかないと」と話され、藤井さんは「今もなおポーランドには日本に好意をもっている方がたくさんいることを知って欲しい」と語られました。

 招待旅行は1995年、1996年に行われ、その10年後にはフィリペックさんの呼び掛けにより一部の人が再度ポーランドを訪問するなど、その後も交流が続けられています。今回の展示とセミナーが、ポーランドと日本の間で受け継がれてきた深い絆と、国を超えた温かい支援の歴史を知っていただくきっかけになれば幸いです。これからも両国の交流の輪が広がっていくことを願っています。

 

ギャラリー会場0206 セミナー0206

多くのご来場者が、「被災児童のポーランド招待について
初めて知った」とアンケートで回答されていました

セミナーにご登壇いただいた
(左から)岡﨑拓さん、藤井和夫さん、
松田裕さん、永井隼人さん

 

 

 

 

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